こんにちは、元公務員ライターの新美(@inaka_free213)です。
「会社辞めて、カフェでも開きたいなあ…」という夢をお持ちの方はいませんか?
私も実はちょっとそう思っていました。車を買って移動販売型のカフェもいいなとか。
フリーになってから、「そういえば、やろうと思えばできるな…」と思い立ち、
手に取ったのが『会社をやめて喫茶店はじめました』でした。
とあるアラフォーの派遣OLさんが、知識ゼロから、TVにも登場した話題のカフェを開くまでの実話です。
ちょっと本気でカフェを開きたい人、なんとなくカフェ経営に興味がある方はぜひ。
目次
「本人の書く実話」ならではの説得力
『会社をやめて喫茶店はじめました』の主人公は、著者の金井ナオミさんご本人。
服飾の専門学校を卒業後、アパレルや派遣の仕事を経て、2009年7月に「喫茶宝石箱」をオープンされました。
カフェを開きたいと思ったきっかけのエピソードから、開店までの下調べ・準備など
実話だからこその時系列の細かさやリアルさが感じられ、とても説得力があります。
途中、物件やお店で使うコーヒーカップがなかなか見つからなくて苦労したり、
開店前日にパウンドケーキが焼けなくてハラハラしたりと、実際にあったピンチも描かれています。
中でも共感したのは、カフェを開く前に相談したお姉さんが、金井さんに言ったこの言葉。
「本当にやりたいことならやれる時にやった方がいいよ」
私も公務員を辞める時にはかなり悩みましたが、やりたいことをやってみてよかったなと思っていますし、
帰り道、電車に乗りながら「今やらなきゃいつか後悔する気がする…」と決意を固めた金井さんにも
過去の自分を重ねて、1人心の中でものすごくうなずきました。笑
最後のページには「喫茶宝石箱」の写真が7枚も掲載されており、
金井さんのお店が実際にどのような雰囲気なのかが分かるのも魅力です。
必要な資格や資金もわかる。カフェ開業の入門としても
「コミックエッセイってことは、漫画としては面白いけど知識は得られないんじゃない?」
と思った方もいるかもしれませんが、本書では金井さんが行った準備に関して、かなり事細かく書かれていて勉強になります。
例えば、カフェの開店に必要なこととしては…
- 店舗の物件探し
- 保健所の営業許可の取得
- 食品衛生責任者資格の取得
- 古物商の免許取得(デッドストックの雑貨を販売するため)
- 内装・外装工事
- 厨房機器・インテリア用品・食器などの購入
- フード・ドリンクなどのメニューの考案
引用:『会社をやめて喫茶店はじめました』p33
といったことが挙げられますが、この一覧はもちろん、それぞれの内容についてもほとんどが作中で描かれています。
また、実際にかかった費用ははっきりとは書かれていませんが、
300万円でカフェを開いた人がいると知り、金井さんも300万円を目安に開業を進めたようです。
あとがきまで漫画なので、楽しく読める。息抜きにもぴったり
昨日紹介した「【書評】わかりやすすぎ…!『カメラはじめます!』こいしゆうか著」もかなりわかりやすい本ですが、
『会社をやめて喫茶店はじめました』はあとがき含め全編が漫画なので、よりわかりやすくさらっと読めます。
イラストが見やすく可愛らしいのも魅力。
その中で金井さんのカフェに対する想いや悩みがつづられているので、自然と応援したくなります。
ピンチも描かれていますがシリアスすぎないので、読み物としても楽しく読めて、息抜きにもぴったりです。
お気に入りのカフェで一息つきながら読むのも楽しいかもしれませんね。
まとめ:カフェを開きたい方や、開業の流れに興味のある方はぜひ!
カフェを開きたいけどなかなか手が出ない方、そこまでじゃないけどどうやったらカフェが運営できるのか知りたい方は、
ぜひお盆中に読んでみてください!「普段疲れ切って活字の本に手が出ない…」と思っている方も、
お休み中またはコミックエッセイのこの本なら、きっと楽しく読めると思います。
金井さんが開いた「喫茶宝石箱」は、京王線千歳烏山駅から徒歩5分のところにあり、
テレビ東京「モヤモヤさまぁ~ず2」にも登場したお店です。
なんと本書の帯を持って行くと、看板メニューのクリームソーダが100円引きになるとのこと。
気になる方は、ぜひ本書を読んだ後に「喫茶宝石箱」にも行ってみてはいかがでしょうか(予約推奨だそうです)。
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