働き方インタビュー②【前編】高田ゲンキさん~イラストレーター~

最近の猛暑で死んでいる新美(@inaka_free213)です。溶ける…。

溶けながら仕事をしていたら、こんなツイートが。

えっ!?いいの!?!?これは取材するしかない!!

ゲンキさんは、大学卒業→インド放浪→会社員→フリーランス→ドイツへ移住という、スーパーイラストレーターなのです!!

(ゲンキさんの詳しいプロフィールはこちら

そしてこの度、念願のマンガ書籍『フリーランスで行こう! 会社に頼らない、新しい「働き方」』を発売されるとのこと!

この漫画、私も書かせていただいているThink ITさんで掲載されています。

フリーランス1年目の頃、ためになりすぎて連載を一気読みし、Twitterでもちょくちょくやりとりをさせていただいていました。

そんな漫画を描かれたゲンキさん、取材するしかない!!というか私がお会いしたい!!w

ということで、Skypeで取材させていただきました!今回は特別に、前・中・後編の3部構成でお届けします!

転職準備から独立初期~95%の人に反対された~

会社員を経て独立されたゲンキさんですが、転職されたきっかけを教えてください。

ずっと「会社員をしている自分への違和感」が強かったので、なにか足がかりを作って早く辞めたいと思っていました。会社員生活2年間の最初の9ヶ月は、実は音楽活動(DTM)を並行していてメジャーデビューできそうだったので、メジャーデビューが決まったら辞めよう!と思っていたのです。

残念ながらこれは挫折に終わったので、次の目標を数ヶ月かけて探し、デザイナーとして転職するかイラストレーターとして独立するのが良さそうという結論に達しました。その2つを比較検討して、将来性と自分への適性を鑑み後者の方が良いと判断して、独立しました。

(ちなみにゲンキさんはギター担当だったそう。当時の音源はこちら

フリーランスになると公表した時、周りの反応はいかがでしたか?

95%はネガティブなものでしたね。ほとんどの人が「お前のことだから決めたら聞く耳を持たないだろうけど、まず上手くは行かないだろう」というような事を言ってきました。本当に聞く耳を持ちませんでしたが(笑)。

周りの声を気にせずにいられたのは、「漫画で本気出したら食えるだろう」という、根拠のない自信があったからです。自分としては、もっと難しいバンドのメジャーデビューまでもあと一歩のところまで行けていたし、そこまで行くと周りの人は黙るんですよ。

「周りの反応や不条理に傷つく必要はないな」ということを、そういう反応によって知っていたからかもしれません。

独立に際し、どんな準備をされましたか?

①スキル

何といってもスキルですね。これさえあれば生き残れる!と信じて、日々独学で勉強していました。会社ではデザイナーとして働いていましたが、デザインとイラストは違うので、会社で身に付けたデジタルスキルがあっても、絵がうまくないとイラストレーターはできません。

主に、

  • 会社で得たグラフィックデザインのデジタルスキル(主にAdobe IllustratorとPhotoshop)と、自分のイラストの融合
  • 画力の向上(美大受験生がやるようなデッサンの勉強など)

に余念がありませんでした。画力向上のため、デッサン教室に通って石膏デッサンをしていた時期もありました。独立後もしばらくは通っていましたね。

②作品のサンプル

 

フリーランスになったらすぐにプロモーションを開始できるように、事前に作品を描きためていました。逆に独立してしまったら、雑務もあって作品作りができなくなる気がしていたので。そして、これは①とも直結していました。

その時期のサンプルはもうありませんが、実は初期の営業に使っていたファイルをnote(リンク)で売り出しています。もしよかったらこちらもどうぞ。

【有料】僕の駆け出しの頃の営業用イラストファイルを公開します|高田ゲンキ

③ウェブサイト

会社員時代から、秘かにイラストレーター活動用のウェブサイトを制作し始めました。バンド活動をしていた時にバンドのウェブサイトを作った経験があったので、最低限のウェブサイトは自分で作って、そこに②の作品たちを少しずつ載せていきました。

自分のウェブサイトに作品が増えるにつれ、独立への士気が高まったのを覚えています。当時は、著書にも出てくる大寺聡さんの真似をしてサイトを作りました。現在はこういったサイトになっています。

イラストレーターでwebスキルも高い人は少ないので、サイトを作って上位表示できると、さらに有利だと思います。

④制作環境

フリーランスになるということは、当然全ての仕事を自宅でしなくてはいけません。そこで、会社員時代のボーナスを全て投じて、当時最新だったPower Mac G4やペンタブレット、大型のディスプレイなどを購入しました。

これだけは会社員として給料をもらっていなかったら買えなかったので、「会社員をしていて良かった」と思ったものです。

⑤貯金

薄給だったので月々大した額の貯金ができず、しかも半分以上は④の設備投資に使ってしまいましたが、会社を辞める時点で50万円ほどの貯金はしていました。

これに加えて再就職手当(失業保険の一環で、失業保険受給期間中に再就職した人に給付される手当。個人事業主として開業した場合でも給付された)がもらえたので、今からすれば大した額ではない(10万円くらい)にしても、独立当初はかなり助かりました。

逆になかったものは…

人脈とか実績はまったく無い状態で独立しました。これについて心配されたこともありましたが、中途半端に人脈がある状態で独立すると、あてにしてしまってストイックにプロモーションできなくなる気がしていたので、何もない状態でスタートしたのはかえって良かったのではないかと思っています。

フリーランスとして働く中で、良かったこと・逆に大変だったことは何ですか?

良かったことは、全て自分の判断でできることです。自分が好きな時間に好きな場所で好きな人(クライアント)と仕事をできる。逆に嫌な仕事は断ることもできる。使うMacもソフトも自分で決められるし、仕事のために欲しい資料や機材も自分の判断で好きに買って導入できます。

大変なことは、そのメリットとひきかえにリスクや自己責任が伴うことくらいですが、音楽活動や会社員時代の苦労・ストレスが大きすぎたので、「フリーのイラストレーターになってからの大変な事」は、「大変」のうちに入らないと思っていました。

そういう意味では、僕はフリーランスの中でも、トップレベルでフリーランス適性が高いと言えると思っています。


周囲に反対されながらも、強い意志とたゆまぬ努力でフリーランスになったゲンキさん。その裏には、冷静な判断と周到な準備があったのですね。

次回(中編)は、一番ヤバかったクライアントさん・自信の理由・フリーランスの適性等についてお伺いしました!

8月18日(土)公開予定です、ぜひお楽しみに!

予約者には予約特典あり!

ゲンキさんの新著『フリーランスで行こう! 会社に頼らない、新しい「働き方」』は8/22(水)発売ですが、予約後、下記リンクからキャンペーン申込みをすると、描き下ろしの特別エピソードマンガ(PDF版)がもらえます!

キャンペーンの申し込みは31日(金)まで。タイトル決めからマンガの修正作業、編集者との衝突など、本書が刊行されるまでの紆余曲折を収録予定とのこと。私も申し込みましたw

興味のある方はぜひこちらから!↓

↓ゲンキさんのSNSはこちら↓

Twitter:@Genki119 
ブログ:Genki Wi-Fi
FB:https://www.facebook.com/genki.takata

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ABOUTこの記事をかいた人

ライター/田舎フリーランス養成講座講師。 初月17万達成。FMラジオ「たくまのkokoroここからだ!」出演。note「元公務員ライターが教える、未経験から初月17万円稼ぐ17の方法」発売中。1988年生まれ。法政大学卒業後、都内某役所で5年間勤務。田舎フリーランス養成講座を受講後退職、独立。