働き方インタビュー① 鈴木由季さん ~元公務員~

フリーランスになって1年経った新美(@inaka_free213)です。生きてます!!

いや~~この1年あっという間でした。振り返りをおいおい別の記事で書こうと思います。

そんな最近ですが、ふと気付きました。

周りに公務員辞める人、増えてる…!!

友達も何人か辞めたし、Twitterでもよく見かけるようになった気がします。

そもそもこのブログ、私と同じように仕事で悩んでいる人の助けになれば…と思って書いてるんですよね。

なので、働き方にはたくさんの選択肢がある!ということを悩んでいる人に知ってほしいんです。

そこで今回、同じく元公務員で田舎フリーランス養成講座(いなフリ)に参加し、FP(ファイナンシャルプランナー)を目指して独立された鈴木由季さんに突撃インタビューしてみました!

ちなみに、いなフリ中にバズった鈴木さんのツイートはこちら↓

 

「辞めたい自分はダメだ」と思っていた

実はもともと新美と友人の鈴木さん。気さくに話してくれました。

―――これまでどんな自治体で、どんなお仕事をされていましたか?
東京都特別区の自治体に勤めていました。広報課に3年、スポーツ振興課に4年、議会事務局に1年の計8年です。広報課では区の出来事を伝えるケーブルテレビ番組を作ったり、記事を書いて新聞社に渡していました。
スポーツ振興課では2013年の国民体育大会の運営や、オリパラに向けての機運醸成事業を行い、議会事務局では他の自治体の取り組みを調べるなどして、区議会議員が活動をするための調査をしていました。
―――長く様々なお仕事をされていたんですね。そんな中、公務員を辞めたのはなぜですか?

理由がいろいろと積み重なって…という感じなのですが、大きな理由は3つあります。

一番大きかったのは、組織の中での立ち回りが上手くなかったことです。例えば、案件を進めるためには「まずこの人に相談して、資料を作って、この人に話を通して会議にかけて…」みたいな一連の流れがあって。区役所は巨大組織(※1)なのでそういうルールは当然で、それを悪く言うつもりは全然ないんですが、もうそういうのが本当に苦手で。

「なんでここに話してなかったんだ」とか「この人には言っちゃだめだよ」とか、そういうのを何十年も続けていくのかと思うと、気持ち的に「もたないな」と思ったのがひとつです。

※1:区役所の職員数は意外と多く、例えば新宿区の職員数は2,721人です(29年4月1日時点)。(区職員の給与・職員数の状況等 [PDF形式:1088KB] (新規ウィンドウ表示)

2つ目は、基本公務員の事務職は3~4年で異動になる(※2)じゃないですか。特定の分野を突き詰めていくことができないんですよね。

しかも、異動先の希望を提出しても、ほとんど考慮されない。人事の采配で、その後の3〜4年が決まるんです。

特に公務員の仕事は、その自治体の今後数十年につながる長期視点の仕事が多いので、やるんだったら徹底的にやりたいんですよ。3〜4年で異動すると思うと、手を抜いているわけではないけど、気持ちの持ちようがすごく難しくて。やりたいことをやり続けていきたかったっていうのがあります。

※2:自治体によって年数は違いますが、「特定の企業との癒着を防ぐ」などの意味合いから、事務職は退職まで異動を繰り返します。

3つ目として、自分で考えて行動していきたいという気持ちがありました。役所にいる限り仕事は与えられますが、「与えられてる仕事をやって忙しくしているだけで満足してる自分ってどうなんだ」っていうのがあって。

ならば役所の中でもどんどん新しいこと考えればいいじゃんという話なんですが、そこまでの気持ちはなくて。そういう自分も嫌だったんです。

役所を辞めて一人になれば、当然自分で考えていかなきゃいけないので、今そういう環境に身を置くのもいいなと思って。大体この3つの理由で辞めました。

―――いつから辞めようと考え出しましたか?

入社3年目でまず思いました。でもやっぱり「3年はやれ」って言うじゃないですか。だから「こんなことを思うのは私が甘いんだ」「こんな自分はダメだ」と思っていました。

周りの雰囲気も結構厳しくて「こんなこともできないでダメよ」という感じで。その時は完全に自分が悪い、能力がないと思って、ちょっと職場も休みがちになったりしていました。

その後異動があったので持ち直したんですが、オリパラの開催が決まってからすごく忙しくなって。2回目に辞めたいと思ったのが6年目でした。その時はさすがに「これは私のせいじゃない」「合わないんだ」と気づきました。でも辞めても何もやることが見当たらなかったので、その時は辞めなかったんです。

そんな時、いろんなきっかけがあって 「FP (ファイナンシャルプランナー)になりたい」という気持ちが湧いてきて、「FP を目指して辞めよう」という方向性を固めました。8年目の去年は部署が暇だったので、 実際に資格を取る勉強を始めました。

資格を取ったからといってできる仕事じゃないんですが、けじめとして、自分の背中を自分で押してあげるためにも「資格に合格したら辞めよう」と決めました。最初に辞めようと考えたのは3年目ですが、全部決めたのは去年1年で、辞めたのは今年の3月31日です。

―――長い葛藤の末に決断されたのですね。FPになろうとしたのはなぜですか?

周りの人を見ていても、例えば子供2人を大学まで行かせると、すごくお金がかかるんです。そういうことで苦しんでるのが、すごく馬鹿らしいなと思って。別に家なんか賃貸でもいいし、車だって必要じゃないかもしれないのに、無理やりローンを組んで家を買ったり。

そういうのに振り回される一生って「何のために生きてるんだろう」と。仕事をしても、お給料が全部返済に回ってたりする。そういう人が減ればいいなと思ったのがきっかけです。

その時、フリーランスとして事務所を開いて、FP をやってる人をインターネットで知ったんです。岡林より子さんという方で、岡林さんのブログを読んで、考えや方針が素晴らしいと思いました。

銀行とか保険会社が何の説明もせずに、ローンを組ませたり無駄な保険に入らせたりすることにすごく本気で怒っていて。「こういう人もいるんだ」「こういう人になりたい」と思ったのが、6年目くらいの時だったと思います。

―――公務員を辞めた時、周りの反応はどうでしたか?

周りの反応は、基本友好的でした。職場の方、特に転職組の方は「新しい事やるなら早い方がいいよ」と言ってくれたり。 Twitter にも書いたんですが、ごく一部の方には「甘えてるんでしょ」「一人で何ができるの」「もったいない」と言われることもありましたね。

友達も大体おめでとうと言ってくれました。公務員の友達には、「生涯賃金が下がる」とか言われたこともありますけど。(笑)

夫は私がずっと悩んでたのを知ってたので、応援してくれて。全然反対せず、むしろ喜んでたんじゃないかと思います。私が家に帰ってきて鬱っぽくなってた時期もあったので、そういうのがなくなると思ったら嬉しかったんじゃないかなと思います。

両親には、まだ辞めたことは言ってないです。別に今やってる仕事を言いたくないわけじゃなく、稼ぎがまだないので。色々言われるのが嫌なので、もうちょっとちゃんと稼げるようになったら言いたいと思っています。

「道筋」を掴むため、いなフリへ

おちゃめなポーズもとってくれる鈴木さん。PCのシールは、コマンドを覚えるため。

―――公務員を辞めた後、なぜいなフリに来ようと思ったのですか?

最初は友人(新美)がいなフリに来ている時に見に来て、それで知ったんです。そこから興味を持ちました。そして、自分が辞めようと決めた時既に8年公務員をやっていたので、「自分はもう公務員の考え方しかできない」と思ったんです。そんな状況で一から、家で一人でやるっていうのはだいぶ難しいなと思って。

いなフリに来ればまず先輩達がいるので、アドバイスがもらえるし同期の仲間もいるので、励まし合えるのかなと。 いなフリも、私は15期生ということで基盤も実績もあるし、内容的にもすごく安心感がありました。こういう環境に自分を置いて、今の固い頭で考えられないようなことを吸収したいなと思いました。

いなフリに行けば稼げるとか全部解決するとか、そういう風には思ってなくて。自分で考えなきゃいけないし、やるのは自分なんだけど、その道筋みたいなものを何か得られるんじゃないかなと思って来ました。

―――いなフリに来る時、不安はありませんでしたか?

参加者に若者が多いことと、初対面の人と話すのが結構苦手なので、すごく不安はありました。あとずっと Windows を使ってきたのに、Macを買ってしまって。操作方法が少し不安でした。この「command」ってなんだよみたいな。(笑)

―――1か月の合宿型講座ですが、ご家族(旦那さん)には反対されませんでしたか?

全然されなかったです。去年の6月に最初に来た時、「絶対行きたい!」と言っていたので。あと、家が近くて、週末は帰っているというのもあるかもしれないです。むしろのんびりしているのではないかと思います。

―――いなフリ2週目ですが、感想はいかがですか?

ここでの生活にも慣れてきたし、同期のみんなともだいぶ仲良くなれて「やっと掴んだかも」という感じです。

今までと全然違う環境だったのでその戸惑いや、「自分はこれからどうしていけばいいんだろう」みたいな悩みもあるので、思ったより進まず焦っている部分もあります。1ヶ月は長いと思っていましたが、全然そんな事なかったです。講座の情報量もとても多いし。

あと、Progateとかブログとか SNS とか、無理のない範囲で何かやってから来ればよかったなと思いました。

いなフリでは基本的な話もわかりやすくしてくれるけど、今までやってきた人がその話を聞くのと、私みたいにほとんどやってない人が聞くのでは多分違うと思うんですよね。これから来る人は事前にやっておいたほうがいいよっていうことは言いたいです。

多分いなフリの良さは、近くに先輩がいてすぐ教えてくれるところなのに、知識ゼロからのスタートだと、まず基礎知識をつけてやっと相談ができるようになるので。その時間はちょっともったいないなと思います。

―――いなフリではどんなことを中心に伸ばしていますか?

今は Web 制作とコーディングを中心に学んでいます。大学の時にサークルのHPを作ったんですけど、あれがすごく楽しかったんです。本当はデザインもやりたいので、卒業後になりそうですがそれも学びたいなと思ってます。

働き方は公務員だけじゃない

受講後、7月いなフリの講師を務めることに。土日も勉強されていました。

―――いなフリ後の展望を教えてください。

Web の仕事は楽しいので引き続きしますが、FPの方はどうしたらいいか迷っていて。事務所に来てもらって相談を受けるのか、ブログで発信するのか、noteを売るのか…という方針は考え中です。

FPの活動は特にお金の話だから、すごくセンシティブなものだと思っています。適当にやっちゃだめだし、簡単に踏み込めない気持ちがあるので、方向性はまだ検討しています。

でも、この先どうしていくかは少し見えてきているので、来て良かったです。ほかにも、面白そうなことがあればどんどんやってみたいですし。せっかくフリーランスになったので、何かに縛られずに、自由な発想を意識してやってみたいと思っています。

―――公務員を辞めたい・辛いと思っている方に一言お願いします。

本当に辞めたいなら、辞めればいいと思います。バイトをしながらライティングとかをやってもいいし、都内に住んでるなら家賃の安いところに引っ越せばいいし、いくらでも方法があるので。

退職金が出るならそれで数ヶ月は食べていけるし、「辞めるためにどうすればいいか」「辞めた後何を頑張るか」を考えると、前向きになれると思います。

逆に、ちゃんとした覚悟がないなら辞めないほうがいいと思います。一時的に収入がゼロになると、結構精神的にも辛いので。私はこの前 Twitterに「甘えてない」みたいなことを書いたけど、でも実際夫がいるから、自分の収入がゼロになっても平気なところはあるんですよね。

でも普通は、収入がゼロになると、結構不安だと思うんです。それで何か辛いことがあった時に「やっぱり辞めなきゃよかったわ」と思うと、精神衛生上とっても良くないと思うので、中途半端だったら辞めないほうがいいとは思います。

とは言っても、働き方は全然公務員だけじゃないです。辞めた後の仕事もいくらでもあると思うので、辞めた後にも絶対頑張れるんだったら、全然やめてもいいと思います。

「辞めたい理由は何なのか」をよく考えた方がいいと思います。残業が多いとかだったとしたら、フリーランスの人の方が見ててもよっぽど働いてるので、フリーランスになったからって楽になるわけじゃないと思います。

逆に上司とか組織から来るプレッシャーはないですし、自分が全部責任を取るという感じだから、そういうのが平気な人が向いてると思います。本当に自分一人の責任になるので、それをちゃんと背負っていけるんだったら全然辞めればいいと思うし、大丈夫だと思います。


悩んだ末に自分の道を見つけ、着実に進む鈴木さん。実はいなフリ終了後すぐに講師のオファーがあり、7月現在、web制作のいなフリ講師もされています。

↓鈴木さんのSNSはこちら↓

Twitter:@ukiukiyukichama
FB:https://www.facebook.com/okajima.yuki

↓いなフリ(田舎フリーランス養成講座)のHPはこちら↓

田舎フリーランス養成講座


そして、次回はいなフリの創始者である「池ちゃん」こと山口拓也さん(@ikechan0201)にお話を伺います。お楽しみに!

なお、働き方インタビューは反応を見つつ、不定期で続けていく予定です(他の記事も書いていきます)。

また、「この人にインタビューしてほしい」「インタビューに出たい」といったご要望があれば、「問合せ」からご連絡ください。新美の独断と偏見でインタビューする…かもしれません。笑

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ABOUTこの記事をかいた人

ライター/田舎フリーランス養成講座講師。 初月17万達成。FMラジオ「たくまのkokoroここからだ!」出演。note「元公務員ライターが教える、未経験から初月17万円稼ぐ17の方法」発売中。1988年生まれ。法政大学卒業後、都内某役所で5年間勤務。田舎フリーランス養成講座を受講後退職、独立。